2007年10月16日火曜日

新暦ライフに旧暦を

昨年は私にとりましてはまさに変転の年で御座いましたが、皆さんにとりましてはどのような一年でしたでしょうか、お伺いいたします。私自身、何とか無事に乗り切ることが出来ましたが、これも皆々様のお陰だと感謝御礼申し上げる次第です。

今年もどうぞ宜しくお願い致します。

「本橋さん、僕の地元のカレンダー持って来ました。使って下さい。」
「ありがとう。使ってみるよ。」
「このカレンダーは地元ですごい人気なんです。」
「へぇー、そう。あれっ…、これ平成16年の9月までしかないじゃない。」
「当たり前じゃないですか。」

 この時期になりますと、とかく真新しいカレンダーが世の中をでまわり、今年一年どのようなカレンダーを使おうか、頭を悩ます方もいらっしゃるかと思いますが、皆さんはもうお決まりになったでしょうか。

 ちなみに私の場合は、色々なカレンダーを収集するのが一種の趣味なのですが、実際のところは毎年使うカレンダーを某生命保険会社発行のものと決めておりまして、そのカレンダーが到着するや否や、まずすべてをバラしてしまい、1月から順番に12月までのすべてを事務所の和室の欄間のところに一気に張り巡らせております。こうすることによってその一年の活動スケジュールが頭の中でまるで宙を飛び交うようになって非常に便利なのであります。

 さて、今まで様々なカレンダーを集めてきましたが、そのほとんどは、新年の1月が一枚目にきて、その後順番にその年の12月までが綴じられたものとなっております。

 しかしこの度、私の「本学塾」に愛媛県西条市出身の学生さんが入塾しまして、その学生が私にくれたカレンダーが、なんと前年の10月が一年のスタートで、翌年の9月が一年の終わりとなっているのであります。

「あれっ、本橋さん。こういうカレンダー見るの初めてですか?」
「もちろんはじめてだよ。」

 意外と知られてはいないとのことですが、愛媛県西条市の「西条まつり」は、毎年10月の14・15・16日に行われる歴史と由緒ある秋祭りです。「新居浜まつり」と並んで「西条まつり」は、まさに愛媛を起点として日本全土を熱くすると言ってもいいのではないでしょうか。「太鼓台」10台、「だんじり」100台、「御神輿」4台そして「子ども太鼓台」6台が街にくりだす様は豪快の一言で、それらに参加する人の数は1万人、見物客が毎年約15万人で、西条市の人口の3倍もの人が、この3日間に集中するとのことです。特に、「だんじり」においては担ぎ手が酒をアオッテからくりだすためとても危険で、一昨年には死傷者を出しています。

今年、私はこれにぜひ参加したいと思っております。

「沢山カレンダーが在りますねー。本橋さん、これは何ですか?」
「旧暦カレンダーだよ。今お薦めだよ。」

 バブルがはじけた頃でしょうか、旧暦が見直されるようになり、ここ一・二年、様々な趣向を凝らした旧暦カレンダーが出回っております。実のところ、私自身、旧暦ファンでして、初めは私の生活に旧暦を組み入れて、私だけの秘密として楽しんでおりましたが、今は親しい友人たちとも感動を共にするようにしておる次第です。(ちょっと、大げさですかね・・・)

 月の満ち欠けを基準にして太陽の運行による季節の変化を取り入れた旧暦は、古代中国で生まれ、東アジアで広く使われてきました。日本では明治の初めまで1200年以上にわたって使用されてきたのですが、いわゆる文明開化と共にグレゴリオ暦と呼ばれる太陽暦(新暦)に取って代わられました。太陽暦は、私達のような農耕民族の生活から割り出されたものではないので、季節感がほぼ一ヶ月以上先行してしまっております。これに対して、旧暦は月の満ち欠けのリズムを基にして、農業や漁業の現場で経験則的に使われてきたもので、それぞれの季節感も十分に取り入れられております。旧暦を生活に取り入れるメリットは沢山あると思います。例えば、栄養があって値段も安い「旬」の時期は旧暦に照らせばまず間違いないでしょう。ハウス物ではない、本当の旬の食材をきちんと選べば、おいしく、安く、しかも健康にもよい一石三鳥の食生活が送れると思います。また、旧暦は季節とともに歩みますから、旧暦で衣替えをし、本当の季節にあった服装でいれば、冷暖房も控えられるので「自然にやさしい生活」が送れるのではないでしょうか。

 自然のサイクルにあった「スローライフ」を送ってみてはいかがでしょうか。そのためにも旧暦はとても役に立つと思いますし、使い方を工夫すれば、きっと暮らしの中に何か新しい発見、感動、そして別の世界が見えてくること間違いなしです。

新年は是非「旧暦ライフ」を楽しんでみて下さい。

2004/1/1(木)